November 21, 2009

2本のモンブラン・ボールペン

やはり2泊3日の帰省は、今週に大きなしわ寄せが及んだ。仕事を分散するつもりで、先週計画的に事を運んだつもりであったが、やはり突発事態が起きればどうしようもない。

そんなある日、カミさんが「私は医者の予約とったから、アンタが保護者会出てね」。「あのその日、僕は大事な仕事があって、保護者会でたら間にあわへんかも知れんねんけど」と僕。数秒の沈黙の後、親知らずに虫歯の出来たカミさんに軍配が上がった。

ということで、ほぼ徹夜あけとなった朝、保護者会出席。ムスメの幼稚園は、園長が替わり今年から保護者会に出席をとるようになった。加えて、欠席の際は欠席届を出し、幼稚園からイヤミの一言も聞くこととなる。

今回の園長の講話は攻撃的であった。まず最初に、「お父様はお仕事で忙しいので、少なくともお母様がしっかりと...」。当然、僕の方に他の母親の視線が。仕事をしない暇な父親として、しっかりと記憶されたようだ。心の中では「寝る時間削れば、どんな父親だってこれくらい出来るやろう」と思いながら、少し軽めの園長のジャブを受ける。

しかし、続けて園長は母親に対してストレートパンチを繰り出す。まず、先日の運動会、遠足のアンケートについての話。久々にトレドを引っ張り出して僕が記入したので、内容、フォーマットについては、よく覚えている。基本的には無記名であったが、最後に名前を書く欄があった。無記名アンケートで何故オプションとはいえ、名前を書かないといけないのかと、僕は不思議に思っていた。

そのアンケート集計結果について、園長は「名前を書けないような方の意見は、無責任なものとして考慮しません」、「子供さんのことよりもお母様の都合を書かれたものが多く見受けられました」云々。このストレートパンチに会場はどよめく。総会屋がいれば、大荒れになるところだが、ここは母親達はじっと我慢。ここからは、園長の独演会。「あるクラスに特にクラス替えの希望が多い」などと、保母の批判とも受け取れる発言には動揺が走った。

まあこの新任の園長、「お受験」に熱心で、以前園長であった幼稚園の方式をそのまま持ち込もうとしている。前任の園長の高潔な人格と、子供を思いやる気持ち、厳しさに最大限の敬意を持っていた僕は、この講話の途中から、耳が音を拾うことを拒絶してしまった。

そんなとき、斜め前のお母さんに目をやると、鞄からバイブルサイズのシステム手帳とともに、革のペンケースを出した。そして何がその一本差しから出てくるのかと思ったら、モンブランのモーツァルト、シルバートリムのボールペンであった。

一見“お水”風の格好で、離れていても香水の香りが漂ってきそうな感じの方であった。プレゼントでもらったのか、自分でお洒落として買ったのか、実用として求めたのかは想像は膨らむが、バイブル手帳からはみ出るような付箋の数を見て、この方はおそらくプロフェッショナルな職業の方ではないかと勝手に結論づけた。

さて、保護者会が終了、幼稚園も子供の帰宅時間となった。当方は、これからムスメを一時預かりのデイ・ケアに送り、それから出勤。いつもなら、ヘルパーさんにお越しいただくのだが、カミさんがこの日は不要ということで従前に断っていた。僕は、ムスメをデイ・ケアに預けた後、慌てて職場へ走り出した。

その日の午後、今度は、20才前後の学生が、モンブランのペンケースを持っているのを発見。見るような、見ないような感じでそちらを見ていると、ジッパーを開けて出てきたのは、おそらくクラシックのボールペン。ひょっとして中には万年筆がと思っていると、赤と青の二色鉛筆が一本はいっていただけだった。これはおそらく、自分で買い求めたものではないように思う。親戚か、親が、入学祝いで贈られたものだろう。

モンブラン、相変わらず目立つ。というかすぐに目に付く。あのモンブランのマークはやはり、優秀な商標だと思う。

ところで、我が家唯一のモンブラン・ボールペンである、カミさんからもらったスターウォーカー。いつも僕の自宅作業机の上に鎮座していたのだが、これを「万年筆の建売狭小住宅」に追いやる事件があった。これについては明日書きます。







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November 20, 2009

久々の銀座デュポン・ブティック

昨日は面談一件と、書類扱う事務仕事。いつもの仕事カバンではなく、スーツとお出かけカバン一式を持って出勤した。当然お出かけカバンは先日ルボナーで購入したディプロマ。出勤してわかったことだが、僕に回ってくる書類の整理が遅れて夕方まで完成しないとのこと。そこで昼食時間帯に行われた面談の後、長い昼食時間を取って、職場から銀座へ出かけた。

第一の目的は、GRデジタル(初代)の修理のため、リコーの修理センターへ立ち寄ること。今回で3度目となる修理依頼である。半押しシャッターが機能しなくなり、自動フォーカス機能が使えなくなったのが今回の不具合。修理センターに2時までに持ち込めば即日修理が可能となることを知っていた僕は、このチャンスとばかり銀座へ急いだ。

ところが、到着したとたんに、例によってゴタゴタがある。結局無料で修理してもらえることとなり、修理のためカメラを置き、血が上った頭を冷やしに雨の降る銀座の街へ出る。受け取りは4時半以降とのことだったので、しばらく時間ができた。そこで、どこへ行こうかと考えた。思い浮かんだのは、「悪魔の館」、北欧の匠、COUコース。もうひとつは銀座デュポン・ブティック。

R1088651本日はお出かけ用セットのため、左の写真にあるようにペンケースにはデュポンの万年筆が3本も入っている。安物のコート(ZARA)ではあるが、一応スーツにディプロマ。こういう格好ではまず銀座に来ないので、まずはデュポン・ブティックへ行こうと思った。うまくすれば、モンパルナスのコンバーターがあるかもしれない。

到着すると僕の会いたかったカリスマ女性店員ではなく、男性の方。親切にあれやこれやと説明いただく。万年筆など筆記具の売り場面積は狭くなったものの、相変わらず魅力的な50%の割引商品も多くあった。いろいろと万年筆を拝見した後、「モンパルナスのコンバーターありますか」と聞くと、後ろの棚を探していただき、一つ出てきた。

今日の目玉は、オランピオのディスプレー用ペンケース。万年筆、ローラーボール・ペンとともに、ニブ・セクション(F、M、Bの三種類)やインク瓶がぴったりと納められるようになっている。「これは売っていないのですか」と聞くと、展示用のため販売していないとのこと。これはコレクターズ・アイテムだ。どこかで売られてないかしら。

さて、15分ほど滞在し、いろいろとお話を伺った後、コンバーターの支払いをしているとき、僕が「実はこれをこの前買ったんですよ。」とブラック・マザー・オブ・パールを指差すと、店員の方は「お顔覚えております」との言葉。明らかに僕を誰かと勘違いされている。やはり、スーツの効用か。僕は「どなたかと人違いでは」と言おうかと思ったが、あえて雰囲気をまずくする必要もなかろうと、そのままにしておいた。すると、「これを」とお土産までいただいた。ここまでしていただいて、引っ込みがつかなくなり、何も余計なことを言わず、お礼だけを申し述べてお店を後にした。デュポン・ブティックの方、本当にありがとうございました。改めて御礼を申し上げます。

まだ時間があったため、雨の中ではあったが、COUへ向かう。Peek-a-Booの一本挿ができているかを確認するためであったが、お話をうかがうと年末くらいにできているかもしれないとのこと。また、チョコの3本挿も、革の供給が滞っていたが、こちらも年末には出来上がるとのこと。黒のディプロマをかけていたためか、ルボナーのお話を少ししてから、北欧の匠へ。

北欧の匠では、つきみそうさんに見せていただいた、ブックレットのようになったペンケースがないかと尋ねたものの、在庫はないとのこと。注文は受けていただけるそうだが、1年半待たなければならないとのことであった。しかしこれは、“イラチ”の僕の許容範囲を超えているので、あきらめて「悪魔の館」へと向かう。

この時間帯だと、知った方はどなたもいないのではと思っていたところ、入り口をくぐったとたんに「XXさん(Bromfieldの源氏名)」を呼ぶ方が。八雲さんであった。「あれ、どうしてこんな時間に」とお互いに驚いた様子。WAGNER関西地区大会の熱気や、ペンクリの様子などをお伝えした。初めて、店主のFさんともお話ができた。僕が探していた万年室がなかったのは残念であったが、また次回うかがう楽しみができたと思いたい。

さて、カメラを受け取り、充実した長い昼休みが終了。職場に帰り、書類の山の格闘である。







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November 19, 2009

デュポン モンパルナス(チャイニーズ・ラッカー) MあるいはB

WAGNER関西地区大会へ参加するため、親元に帰省していた時、気がかりなことが一つあった。それは、オークションで落とした品が自宅へ届き、それをカミさんが受け取るということにはならないかということである。予感は的中し、3点のうち2点が大会当日の先週土曜日、自宅に届いてしまった。一つには、丁寧に「ペン先」とあり、誤魔化しようがない。そしてもう一点が今日ここに紹介するデュポン・モンパルナスである。

関西人にとっては、パルナスとは「モスクワの味」。それにモンブランのモン(山)が付くのは、モスクワの味の山盛りという意味か、などと下らないことを考えてしまう。この今は無きパルナスのお菓子のおかげで、パリのモンパルナスに行っても、どこかロシア風のイメージが頭の中にはついて回る。

R1088647さて、インクは、珍しくカートリッジを使い、黒を入れようと思った。これは、以前デュポンのクラッシク用にカートリッジインクを買った時に間違って購入し、そのまま手元に置いてあったものだ。ただ、解説書が手許にないため、このペンの首軸をどうして外すのかがわからず難儀をした。しかし、色々と考えて、尻軸にとってのような金具が付いており、それを回すと首軸がはずれる仕組みになっているのを発見。プラスチックで大半が出来ている安っぽい感じのコンバーターを外し、お掃除。それからおもむろにコンバーターを装着した。

R1088645R1088646この万年筆、Bニブという触れ込みであったが、書いてみるとどうもMに近い気がする。しかし書き味は極めてスムーズ。この万年筆は少し大柄であるが使い易そう。僕はクラッシックのような細軸の万年筆は、万年筆を握る時に指先が干渉しあうような感じで、あまり好きには慣れなかったが、この適度な太さと重さのある万年筆は、僕の筆記嗜好とうまく調和しているような感じがする。

R1088650実際僕のもとに集まってきたデュポン4兄弟、上からモンパルナス、D-Link, ブラック・マザー・オブ・パール、そしてオランピオである。長さ、太さを見てもモンパルナスが大柄の万年筆であることがわかる。このモンパルナス、出来ればお出かけ用の万年筆としたいのであるが、果たして一体どうなるのだろうか。

最後に蛇足ながら。この万年筆を落札するにあたって、僕は例によって、終了より随分前に自分の出せる最高額を入れておいた。ところが、最高入札価格は終了3分前でも、僕の入れていた額を100ドル程下回っていた。しかし最後の最後でスナイパーの登場、しかし彼の入れた最高額を1ドル76セント上回り落札。落札価格自体は相場をずいぶん下回るが、終了直前の入札額とは100ドル近く違うので、入札した人間は確実に落札できたと思っていたかも知れない。

このようなことが、一番悔しい。僕だと眠れなかっただろう。調べてみると、どうもドイツの入札者らしい。オークション終了当日はWAGNERの裏定例会。もしこの入札者と顔をあわせたら気まずいなと思っていただけに、取りあえず一安心。それにしても、落札できなくてももおかしくない万年筆が、当方のもとへやってきた。これからは可愛がってやろうと思う。



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November 18, 2009

萬年筆研究会【WAGNER】関西地区大会 in 元町 (その3)

昨日の続き。エルビス像を見た後、つきみそうさんが「コーヒーでも飲んでいきますか」とのお話。これは、その辺の喫茶店へ行こうということではなく、Pen and Messageへ行ってコーヒーを飲みながら、万年筆を見ていこうということ。このあたり、夢待ち人さんも僕も、コミュニケーションには多くの言葉を要しなくなっている。万年筆を通して知り合った方々は、本当に得難い存在だ。

万年筆の研究会に参加したにもかかわらず、自分の持参した万年筆はほとんど試筆、御覧いただく機会が会場ではなかった。僕が受付をしていたせいもあるのだろうが、自分の万年筆よりも、皆さんが持ち込まれる万年筆に目を奪われ、自分の万年筆のことをすっかり忘れていたのだ。せっかく、らすとるむさんから頂戴した芝刈り機のような軌跡を残す「らすとクーゲル」は是非とも皆さんにあの感覚を楽しんでいただこうと思い、東京から持参したのであるにもかかわらずである。(このニブについては、aurora_88さんのブログでの紹介、およびコメント欄でのらすとるむさん自身の解説もある。「万年筆の深窓」2007年10月25日)

僕の持参したデュポンの万年筆も、皆さんの目に触れることはほとんど無かった。another personさんとデュポン・ブティックでも見られないブラック・マザー・オフ・パール万年筆の競演をお見せしたかったのだが、それも実現できなかった。

しかし、デュポンに関しては、夢待ち人さんがデフィのボールペンを持ち込まれ、皆の試筆に供しておられた。僕自身は、以前銀座のデュポン・ブティックで試し書きをさせていただき、ブログには以下のように記している。
店の中央にデフィのボールペンが置いてあった。是非とも試し書きをと勧められたので書いてみると、これが実に滑らか。先ずローラーボールかと思ったが、違うとのこと。GELインクかと訪ねてみても、これは油性インクとのこと。書き味は、シャーボのボールペンに似ている。僕は、カランダッシュのようなボールペンの先のボールが回転しているのを感じるのが好きなのだが、こちらは滑る感じ。また字幅がMしかないのがマイナス点であるが、この方が好きな方がおられるかもしれない。これは一度試し書きされることをお勧めする。(2009年7月18日)


その時受けた説明では、このリフィルはデフィ用に開発されたということであった。僕は他社のボールペンとの互換性があるなどとは、全く考えなかった。ところが、このリフィルがパーカーなどとの互換性があるとのことをうかがい、俄然リフィルに興味が沸いてきた。デフィのような高価なボールペンをこのリフィルのために購入するのは躊躇するが、このリフィルのはいるボールペンなら手元にもたくさんある。一度それらに入れて試してみようと思ったのだ。

そのような話をしていると、つきみそうさんがそのリフィルはPen and Messageで販売されているということを仰ったので、珈琲と共に、これを購入しようと考えていた。

到着後、委託棚をのぞいていると、店主のYさんからは「出しましょうか」とのお言葉を、2度もかけていただいた。が、ル・ボナーで財布が軽くなってしまっている状況では、手も足もでない状態。委託ケースに今夏からまだ残っていた、銀色の大型万年筆には今回惹き付けられるものの、こちらは顔を引きつらせて、せっかくのお申し出も、お断りするしかなかった。

Pen and Messageで初めてテーブルに着き、珈琲をいただいていると当然万年筆談義。こちらは図々しく、常連の方達の会話に割り込み、WAGNER会場ではほとんどお目にかけなかった「らすとクーゲル」と書いていただく。みなさん、あの潤沢なインクフローとクーゲルの書き味を楽しんでおられた様子。神戸の地元の方々に、らすとるむさんのマスターピースを紹介できたのが嬉しかった。もっとも、万年筆店で、改造題魔王の万年筆を出すのは、ちとルール違反だったかも知れない。

僕は、目的のリフィルを購入。くわえてリスシオ・ワンのA5版ライティングパッドも入手した。一筆箋よりも、もう少し書きたい時には最適のサイズ。また10ミリの極太横罫であるため、極太の万年筆でも書けるのが嬉しい。ちょっとした贈り物の添え書きには、紙の厚さなども最適である。良いものに出会えた。

さて、WAGNER関西地区大会も無事終了。しげおさんは、WAGNER2009を箱に詰められていた。てっきり、僕は箱買いされるのかと思っていたのだが、後片づけをされているとのことであった。僕はといえば、WAGNER2009もしっかりと鞄の中に入っているのを確認して、2次会へと向かった。三宮東急ハンズ近くの土佐料理のお店が会場。日頃お会いできない方と様々のお話しが出来た。これだから、例え日帰りでも、WAGNERの首都圏以外の大会に参加したくなる。

二次会では僕は一人、コメが主成分の流動食をいただき、良い気分のまま、三次会にも出させていただいた。どーむさん、関西の親方(ドン)、つきみそうさんと愉快な時を過ごさせていただいた。つきみそうさんは車で来られており、一滴も召し上がっていない。このような意志の強さがあれば、僕も神戸では散財しなかったかもと思いつつも、良い買い物が出来たとの心地よい余韻に浸っていた。

お言葉に甘えて、つきみそうさんに深夜にもかかわらず、京都の両親宅までお送りいただいた。現地で様々のお世話をいただいたつきみそうさんには、心より御礼を申し上げます。

皆さんと楽しく過ごさせていただいた、WAGNER関西地区大会。次回の来年五月の大会が、今から待ち遠しい。(おわり)



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November 17, 2009

萬年筆研究会【WAGNER】関西地区大会 in 元町 (その2)

R1088636昨日の続き。夢待ち人さんと僕は会場を後にして、つきみそうさん運転の車に乗り込んだ。Shenさんはペントレで忙しく、五月の関西地区大会時の再現とはならなかったものの、3名で電車から見る風景とは違った神戸の姿を見ながら、六甲アイランドにあるル・ボナーへ向かった。目的は、ベルトを作ること。痩せてしまって、新しいものを作らなければならないことに加え、高級なベルトを作れば、リバウンドすることへの歯止めとなるという意味も含まれている。

そしてカミさんにはしっかりと釘を刺されていたものの、もしディプロマの僕がずっと恋い焦がれてきた色のものがあれば、清水の舞台から3回くらい飛び降りるつもりで(実際には突き落とされたのだが??)購入しようと思っていた。

僕は今回ル・ボナーは3回目。こちらに寄せていただくたびに、万年筆を通した縁というものの有難みを感じざるを得ない。おそらく、万年筆に興味を持たなければなかったかもしれない、ル・ボナーとの出会い。鞄や財布などの革製品は昔から好きであったのだが、東京のペントレで製品を直に拝見し、またつきみそうさんなどがお持ちの鞄や小物を見るにつけ、どんどん惹かれていった。

先ず第一に購入させていただいたのが、カミさんへの誕生プレゼントとなったショルダーバッグ。そして夏にカミさんとお邪魔した時に拝見したのが、試作品のディプロマとその型紙。これはいつかは欲しいと思いつつ、数ヶ月が過ぎていった。そして遂にその完成の報が、ブログ「ル・ボナーの一日」によってもたらされた。僕はそこに掲載された写真を拝見し、黒の革に赤のステッチの入ったものに一目惚れをした。

ル・ボナーに到着し、中央のテーブルに何故か僕を呼ぶようにこの色のディプロマがおいてある。ル・ボナー店主のMさんによると、ブルーにグレーが少し混ざったような色、スカイ色のディプロマは既に売り切れ。黒は、展示品が最後のひとつとのこと。つきみそうさんや、夢待ち人さんは既にカミさんへの言い訳を考えてくださっている。「ベルト買うたらオマケで付けてくれた」との科白、いただきます。下手な浮気の言い訳のように、これで突っ張ります。ちなみに、僕の購入したディプロマが、Mさんの背後に写っている写真が、僕の背中を押していただいたご両人のブログに掲載されております。

R1088642さて、肝心のベルトであるが、革の色、ステッチの糸色はディプロマに合わせた。革自体は違うものの、このようなストラップとぴったりマッチするはずである。母親からは、「お前は何着ても、何を身につけても似合わん。痩せるのが一番のお洒落や」といわれ続けて30数年。遂に僕もこのようなコーディネートを考えることが出来るような体型に近づいている。ベルトには3つの穴しか開けなかった。もし、内側に必要ならば開けていただくこととなるだろうが、もう太ることは出来ない。ベルトが無駄にならないようにしなければいけない。

父の誕生プレゼントの品も購入し、支払いを済ませたあとは、例によって万年筆談義。今回はブログにもでていたが、工房「楔」さんのクローズドエンドを拝見し、書かせていただいた。「黒柿孔雀杢」というものらしいが、素晴らしかった。毎回、心に残る万年筆を魅せていただけるル・ボナーは僕にとっては、関西地区大会に参加する際には外すことの出来ない場所である。

様々の万年筆を拝見しているうち、関西人である僕の脳裏に下世話な考えがふと過ぎった。万年筆は僕にとっては、第一には仕事につかう道具であるが、おそらく税務署は万年筆の購入代金を必要経費としては認めてくれないであろう。しかし、ル・ボナーさんは、実際に販売促進に寄与していることを考えると、税務署も十分説得できる。僕も何か良い理由をまた、つきみそうさんや夢待ち人さんに考えてもらわなければいけない。

あまりに長居をし、仕事のお邪魔も出来ないと思いつつ一時間以上もお話しをしていたようだ。お店を出たあと、清水の舞台から奈落に落ちた僕を可哀想であると思っていただいたのか、夢待ち人さんから昼食を御馳走になった。有難うございました。

さて、その夢待ち人さん。WAGNERの会場に帰る前に、どうしても立ちよりたい場所があるとのこと。ブログでも紹介された、波止場に立つプレスリー像である。今年8月東京より引っ越してきたエルビス。僕より1世代前の人たちにとっては、特別の思いのある歌手なのであろう。夢待ち人さんのブログからもそれは伝わってくる。

しかし、この像を見て、僕の心の中には、プレスリーのラブ・ミー・テンダーとともに、ひばりちゃんの「港町十三番地」が出てきたのはどうしてであろうか。海外にでる時には必ず、志ん生の落語と美空ひばりのベストアルバムをiPodに入れて行く。美空ひばりは世界のどこで聞いても、風景にとけ込んでいく。あちらの方に行った時には、エルビス・プレスリーと美空ひばりの競演するステージ、是非とも見てみたい。

さて、このあとすぐには会場には戻らず、Pen and Messageで珈琲をいただくのであるが、それはまた明日に続きます。

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